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リサ・ドノバン教授 特別ワークショップ レポート その3 新しい考え方をひろめるために

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リサ先生はアメリカのレスリー大学で12年間アーツ・インテグレーションを研究し、アーツの学びにおけるインパクトを強く感じてきました。ただし、アーツと学びについて他の人に話すと、

「いい話だよね。で、裏付けする調査結果は?」

と常に言われてきたそうです。そこでフォード財団から助成金をもらい、2年間かけて、教師に対する調査を行いました。5つの地域の教師と教室での観察など行いました。

 その結果、アーツを通して学ぶことで教室が変化していました。学んだことへの生徒の当事者意識、深い関与などが見られました。また60パーセントの先生が自分の専門を変えよう、超えようとしていることも大きな変化でした。(確かに私自身もアーツ・インテグレーションに出会ったことで、自分の専門を超えて違うことをはじめました)先生たちもアーツ・インテグレーションにふれて、もう一度教えることの情熱とつながることが見られました。

 多くの調査結果がまとまり、リサ先生はこれで教育が変わると思いました。でも変わりませんでした。調査結果は数ある調査結果のなかの一つであり、調査では変化は起こらないからです。

個人が行動を起こすことで変化が起こる。

大学のトイレで同僚に

「一緒にアーツ・インテグレーションの本を書かない?」

と言われ、その場で「イエス!」と答え、リサ先生は本を出版することになりました。その本を出版したら変化が起こったそうです。誰もが、誰か他の人が変化を起こさなければと考えている。

自分自身で変化を起こしたら、ネットで広がっていき、またそれを知った人がそれぞれ自分のエリアで変化を起こすことができる。

ギャップにチャンスがある

学校で変化を起こしたければ、他のエリア、分野の人とつながることクロスセクターが必要。

こうしたリサ先生のお話しは、「アーツ・インテグレーションのやり方」ではなくて、アーツで学びや環境を変える実際のアクションに関わるもので、実はここがとても大切なポイントではないかと感じました。今回の東京、大阪のワークショップでは、学校関係者は少数派で、たくさんの異なるエリア、分野からの参加の方がほとんどでした。大阪では早速さらに学びたいという声があがっています。私たちもこの出会いを生かして、アーツ・インテグレーションで学びを変えていこうと心を新たにしました!

ということで、まず手始めは簡単なものになる予定ですが、本、冊子を私は書き始めました。大阪で宣言したしがんばります!(檜森)

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